昔から建築材料として身近にある「木」ですが、軽くて強度があり、加工性がよいという点で優れた材料だし何より人に優しい素材として親しまれています。ここでは、これから木造で家づくりを考えられる方のために、木造住宅についてのよくある疑問についてわかりやすくお答えしていますので、ご参考ください。
Q1 木造住宅に使われる樹種にはどのようなものがあるのですか?
A1 針葉樹であれば杉・桧・松が、広葉樹であれば栗・ケヤキ・桜があります。樹種の性質は主にその密度や耐朽性によって異なります。
木造住宅にはその特徴を考えながら様々な樹種の木材が使われています。主に住宅の骨格を作っている構造用材料の大部分には、針葉樹材が用いられています。下表の密度は木材が十分乾いている時の値で、この数値が大きいほど一般的に強く、硬い材料と言えますが、木材の乾燥に伴って縮みやすくなる傾向がありますが、生育環境によって同じ樹種でもかなり幅があります。
また、耐朽性は芯材での評価が記載されていますが、木材の樹皮に近いところに存在する辺材は、樹種に関わらずかなり低くなります。また、材の密度とは全く関係がない事にも注意しておいてください。なお、広葉樹のうち住宅の構造用として使われている例としては栗やケヤキがありますが、これらの樹種は気乾密度が600kg/m3以上でとても重く、芯材の耐朽性がかなり高いため、土台用として優れた樹種といえます。

Q2 木はなぜ「呼吸している」「生きている」と言われるのですか?
A2 木の調湿機能を指して表現しています。木は切ってしまえば生命活動を停止してしまいますし、立っている時から生きている細胞はごくわずかなんです。
樹木が枝葉を付け、光合成をするなど、まだ生きていたときでも、幹の部分で生命活動をしていたのは樹木内で細胞分裂を行っている生長点(樹木の先端部分)と形成層(樹木の樹皮側の最外部)、それに辺材部分に存在する、ある特殊な細胞だけです。樹木が長く太くなるのは、その成長点と形成層で、外側に向かって細胞分裂を繰り返した後、より内側の細胞が順次生命活動を停止していき、それが蓄積されていくからです。
「木は呼吸している」を科学的な見方をすると、木材のもつ調湿機能=吸放湿性は木材細胞が死に、その後木材が十分乾燥した時に初めてその効果が発揮されます。

Q3 杉の赤芯材と黒芯材はどう違うのですか?
A3 黒芯材は一般に含水率が高いため、乾燥時に配慮する必要がありますが、強度や耐久性については赤芯材と同じです。
黒芯には芯材の全体が一様に黒色のタイプと、辺心材の境界がいびつで色むらがあるタイプに分けることができます。このうち後者は外傷やそこから菌が侵入することによって発生すると考えられており、二次的に腐朽菌が完成している場合があるため、注意が必要です。
これに対して、芯材が一様に黒く変色している杉材の場合、遺伝的要因が高いとされ、黒い芯材ほど含水率が高い傾向にあります。赤芯材と黒芯材とでは含水率が大きく異なるため、乾燥する際には別々にする必要があります。気になる耐久性ですが、黒芯材には白アリ抵抗性のある抽出成分が多く含まれていたという報告がありますが、この成分は揮発性が高いため、高温で乾燥された材にはほとんど残りません。


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